初節句

昨年、六月に生まれたごろう様にとって今年のこどもの日は初節句である。一生に一回しかない初節句。このまま丈夫な大人に育ってくれるように祈るが、成長の早いインコはもはや腰と尾羽の一部にヒナ模様を残すのみで、
もう大人な気もする。
何にせよ、ここまで無事に育ってくれてとにかく感謝しかない。

彼は飛ぶことが大好きなのでできる限り、外で遊ばせることにしているが、災害とか病気になった時はカゴ生活を余儀なくされるため、カゴにもならさなければいけないので、外出の際や昼寝、夜寝の際にはカゴにはいって戴く。

しかし、ピッチピチのごろう様はなかなか言うことを聞いてくれない。外出の気配でもみせると、たとえば、外出用に服を着替えたり、かばんに必要なものをいれたりし始めると、カゴに入れられることを察知して人間から離れ、「むーん」というつり目でにらみつけてくる。

なので、ぎりぎりまで「わたしは永遠にここでテレビをみてますよーん」というだらけた空気感をだして彼の警戒をゆるめて、ぱっとつかまえた。しかし、あと●×分ででかけなければならない時には、そんなそぶりをみせずとも、なぜかそれを察知してそばによってこなくなる。

彼はたぶん人の心が読める。

それから、壮絶なカゴ入れバトルがはじまる。
最初のうちは人間の体とパソコンの画面とか、部屋の角とかの間にいれて、とんで逃げる道をふさいでふわっとつかむことができたが、翌日からは狭い空間に入ることを避けるようになった。

次には、好物のエンバクをめしあがっている時に絹のスカーフをかけてつかまえたが、翌日には気配を察知してスカーフをすり抜けるようになった。

一回でそのシチュエーションを覚えて二度目はひっかからないのである。

つまり、彼は頭がいい。

同じ失敗を繰り返すばかな人間よりは彼の方がよほど頭がいい。

と感心しているわけにもいかない。それは私が遅刻や、予定キャンセルにより社会的にヤバくなるからである。しかし、彼の頭の良さが一筋の希望でもある。つまり、最近はお願いします。入って下さいと説得すると比較的簡単に、時には手でつかまなくとも指にのって入り口につれていくと、入ってくれるようになった(百%ではないけど)。

初代の幼少期もカゴ入れは大変だったけど、二代目の方がはるかに大変である。
ちなみにはな姫は足がお悪いので簡単につかまる。

五月五日は白金高輪にある加藤清正公の寺、覚林寺に「勝守」を戴きにあがる。この寺はこどもの日には縁日がたち拝殿の前にたつために初詣のような行列ができているががむばって並ぶ。
 翌日、あくび母さまから初節句の記念のお菓子、鯉のぼりとかぶとにかたどったものを頂戴した。ありがとうございました。

もうすぐ彼らは一才を迎える。とにかく病気・怪我・事故がなくつつがなく長生きしますように。