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端午の節句 (2017)


四月二十二日

 天気がいいのでお鳥様たちをベランダにだそうと思い窓をあけると、そこにはありえない光景が広がっていた。サバ猫がひなたぼっこしているのである。これからお鳥様をだそうという場所に猫がいる。何とおとろしいことか。
サバ猫は人の気配に驚いてとびのくと、ベランダの欄干から庭の梅の木のはりだした枝に飛び移った。人間の目からはかなり距離があるようにみえるが、猫は器用である。てか、今日までこのルートでここまで上がってきた猫はいない。
梅は年々生長するから年々のびた枝が、ついにベランダにとびうつれる距離になったのか。それともサバ猫がチャレンジャーなのか。
とにかくすぐに庭にでて梅の木をきることにする。そして気づく。猫のフンチの臭いがクサイことに! みると庭の花壇に猫のフンチが埋められもせずうずたかくつもっている。一度や二度の量ではない(お食事中の方スミマセン)。
なんじゃこりゃああああ。仮にも猫だろ ? うめろや! フンチをうめない猫は我が家の猫ルリだけかと思ったが、サバ猫もか。ったく、最近の飼い猫は。
折しも北朝鮮の核実験やミサイル発射が話題となっていたが、我が家にとってはサバ猫の行動範囲の方がはるかにヤバイ。そこで、はりだした梅の枝をきり、フンチをかたづけ猫のきらう竹酢をまく。
それでも心配なので、お鳥様を日向にだす際には、人間は梅の木の見えるところにいることにした。

ビフレストの橋をまもる番人である(マーベルの見過ぎw)。
 こうして我が家にはつかの間の平穏が訪れた。

五月二日

人間の母は親知らずをぬく。抜歯直後は三時間は麻酔がきいているはずなのに痛いので、薬局に勧められるまますぐに痛み止めをのみ、四時間〜五時間おきに飲む。とにかく痛い。

五月三日

 夜中にお鳥様がパニックを起こした。今年に入ってから地震でもないのに時々こうやってパニックが起きるので、何かお鳥様の体調に問題があるのかと思ったが、今回はひらめいてベランダにつづく戸を開けると・・・、そこには闇夜にもはっきりみえるパンダ猫がいた。

サバ猫のダンナである。鼻の所に蝶ネクタイのような黒い模様がある愛嬌のある顔立ちなので、うちの庭をよぎってもなま暖かく見守っていたが、お鳥様の夜半のパニックはガラスにうつる猫影であった可能性が高いことに思い至ると、パンダ猫とサバ猫は即座にテロ等準備罪の監視対象となる。 専守防衛で我が家の守りを固めねばならない。

五月四日

 梅の枝の切り方が甘かったことに思い至り、今度は直径10cmくらいの太い枝を根本的に切り落とす。外敵からお鳥様を守るためベランダの欄干には有刺鉄線をまく。やってることはメキシコに壁を築くトランプと同じような気もするが、サバ猫とパンダ猫の夫婦は経済的に困ってないし、我が家に移住しようとしているわけでもないので、情けは無用。

きりとった梅の枝はさらに細分化して、ツツジの木の下におく。実はこの場所、我が家にあつまる雀たちをサバ猫がひっそりとみまもる定位置なのだ。
そこからしのびよっても、雀は気付いて逃げるのでいまだかつて猫にとられた雀はいないが、積極的に猫が潜める場所を作っておく必要もないだろう。
あれだ。ロシア大使館とかアメリカ大使館の前にある、突入するトラックとかをふせぐ鉄のまきびしと同じである。 あると安心。

ノコギリをふりまわしているうちに血行がよくなったのか、抜歯の痛みが軽減した。やったー。人は何かを護るために強くなる(チガウ)。
 写真はあくび母さまからお送りいただいた端午の節句のしつらえで我が家の男児の勇姿を撮影したものです。

 


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