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不死鳥


 2017年6月6日11時45分にごろうが急死いたしました。今まで彼を愛してくださった方たちのためにもきちんとご報告をすることは義務であると思い、忌明け(2017年7月25日)の節目にご報告をさせて戴きます。

 亡くなる直前までいつもと同じでした。私が30分後に家をでるために、やや早いお昼ご飯をたべはじめると、いつものようにごろうもペレットを食べ、シードご飯を食べ、11:30にはいつものように定位置の箱の中でお昼寝を始めたのですが、11:45分ころ突然箱からとびだすと鳴きながら部屋を大旋回してぶつかっておちて、羽をひろげて苦しそうにするのを手のひらで救い上げた時にはもう虫の息でした。それから数分もたたないうちに私の手の中でなくなりました。症状からいって心臓発作だと思われます。

 その日は私の誕生日でした。ごろうは今年10月で20才になるはずの19才でした。

 その時はあまりに急なことだったので涙もでず、しはらくは抱き続け、それから箱の中に彼をいれるとまだそこにいるような気がして現実感がわかず、部屋をうろうろしました。今思えば気持ちを整理しようとしたのか、気がつくと大阪のオカメ友達に電話していました。事情を話しましたら、「あなたの誕生日にあなたの手の中でなくなるなんて彼は本当に菩薩様だった」と言われてやっと現実感とともに涙がでてきました。

 後になって考えると予兆だと思われることは以下の通りです。

 以前は一番長い尾羽が換羽でぬけて次の羽が元の長さにもどるのに丁度一月かかったのが、ここ半年は一月半以上かかっていました。また、最も大きな変化はこの二〜三ヶ月心音がやけにはっきり聞こえていたことです。心配になって五月の中頃に体重をはかってみたところ、この10年103gを維持していた体重が93gになっていました。さらに不安になって、5月30日にお医者さんにつれていきましたところ、先生は言葉少なく、驚かせないように、また、お薬をとりにくるだけでつれてこなくていいですから、と言葉すくなにおっしゃいました。私はその先生の言葉を通常的な注意と思ってとにかく表の猫が鳥を驚かさないこと、ごはんを食べさせることに気を配っていました。

 同時に25才のまりりんをみとった北海道の狭霧家先生(オカメインコマンガの草分け)におうかがいをたてましたところ、まりりんも最期はずいぶん体重がおち、またはっきり心音も聞こえていたとおっしゃったので、年齢故の変化かと思っていました。六月二日、朝鳴きせず食事量も落ちたので、前の晩の冷えが原因かと思い、部屋を暖めて病鳥用フォーミュラを配合し、チベットのギュメ大僧院に延命祈願をお願いし、六日には食欲ももどってきたのでもう大丈夫かと思っていた矢先でした。こんなに急だとは思いませんでした。

 私は母をガンでなくして以来、生き物が死にむけて弱っていく姿がどうしてもみていられないのですが、ごろうは直前まで普通に歌って食べてくれていました。なので彼の死がせまってくる恐怖というのを全く感じることはありませんでした。一部始終が短い時間の中でおきたことは「あなたの手の中で死にたかった」、また私の誕生日になくなったことも、「悲しまないで、また会えるから」というメッセージのような気がしてなりません。勝手な思い込みかもしれませんが親孝行な鳥だと思います。

 彼が生まれた年1997年にはじめたホームページにこの報告をあげようとしてエントリーがちょうど150番目であることに気づきました。 今年は彼が我が家にきて丁度20年目の酉年です。すべてより大きな枠組みの中で決まっていたような状況に無力感とともに希望もないまざった複雑な感情がこみあげてきます。

 今日のご真影は彼がいく二時間前にとった、結果として最期の写真となったのものです。

 彼の体はチベット暦で聖なる月の聖なる満月の9日に庭に埋葬いたしました。写真にうつる花々は内々に知らせた方々からいただいたもので(まろんちゃんのお母様、Kさん、Tくんありがとうございました)、お香はあくびちゃんのお母様から賜りました。今はオレンジや黄色の鉢植えの花に囲まれています (写真にうつっているシートは、軟らかい土をみてどこぞの猫が悪いことを考えないようにするための防御策です)。

 新盆にはDさんからご恵送いただいた走馬燈とともに彼を家の中に迎えました。とはいってもなくなってから今までずっと彼は側にいるような気がするのですが。

 以上が略式ながらご報告です。

 ごろうをこれまで気にかけてくださったすべての方達に心から感謝いたします。皆さまのお力添えもあって彼は19年の生を生ききったのだと思います。本当にありがとうございました。

 もし万が一もう少しお力添えをいただけるようでたら、彼がみつけやすい形で再び戻ってくるように祈願して下されば幸甚です。

 皆様と皆様の愛する人や鳥がこれからも健やかで幸せでありますように。


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