06年スーパーコミックシティ報告

「我が家の王子様」

(2006年5月4日 in 東京ビックサイト)

 五月四日、同人祭り(スーパーコミックシティ)でまりりん本の市がたつ日の午前、わたくしは御嶽山神社近くのカフェでとある女性と初まみえしていた。

 彼女の愛鳥はノーマルオカメインコのあくびちゃん、つまり、オカメインコ教の教友との会合である。
 ある日あくびちゃんのフンチに少し緑色のシミがでた。見た目はばりばりに元気なのだが、心配になってお医者さんにつれていった。先生のみたては、鉛中毒。心配になったあくび母は連休を利用して上京してきたのである、そう、ごろうちゃんにあやかって、御嶽山神社の延命地蔵尊へお参りするために。

  ジャズピアニストの山下洋輔の愛猫が行方不明になり、自宅近くの神社(阿豆味天神社)に祈願したところ、愛猫が無事帰還し、それをいろいろなところでふれたところ、評判を聞いた愛猫家が神社を訪れ、猫返り神社と呼ばれるようになったという(朝日新聞)。その例によるならば、わが御嶽山神社も、愛鳥の病気平癒を祈るオカメインコ教の信者によってにぎわい、「オカメインコ神社」と改名する日も近い(え? 無理?)。

 あくびちゃんの写真をみせていただく。まあかわいいこと。まりりんちゃんとも我が家のごろうにもおとらぬ美少年である。彼ら三羽が人間の男の子だったら、ユニットでもくませてデビューさせるところである。日本中の婦女子の人気を集めることであろう(オバハンな発想である)。

 上右は我が家の青い鳥ごろう、上左はあくびちゃんのおふろあがりのセクシーショット
 下右はわれらがまりりんのスーコミパンフのイラスト、下左はおりぼんさんちのハイネちやんである。

 



 午後は仕事していたら遅くなり、閉場ぎりぎりにスーパーコミックシティ会場につく。そしたら、入場券代わりのパンフが売り切れていて、入場制限がなくなっている。ある意味オイシーが、これではまりりんサークルの位置がわからん。しかし、長年にわたるインコサークル訪問により身に付いたカンにより、だいたいこのあたりと思う場所をふらふらしていると、まりりんのサークルMEIWA・INCOがみつかる。

 まりりんの新刊は『新聞の王様』(クリックしてね)(400円)。

 最近ノーマルオカメインコの母になったおりぼんさんから、まだヒナの面影の残る愛鳥様の写真をケータイでみせていただく。ヒナかわいい〜。
 しかし、待ち受け画面はファン限定のTMRの西川君の写真である。しかも、「名前は?」と聞くと「ハイネ。ガンダムSEEDで西川君が声優やってたキャラなんですう」というから、まだまだオカメインコ教徒としての自覚がたりない(エラソー)。オカメインコ教徒なら遠くの芸能人より近くのオカメインコである。

 スタッフの方から、手に入れ損ねたパンフを譲り受ける。見ると、カタログの冒頭には、参加者に対する様々な注意事項がかきつらねられている。たとえば、「手作り石けんを売るのは薬事法違反です」「不法販売を行うと同人誌即売会そのものの存続が危うくなります」「規則をふやしていくことはイベントを窮屈なものにしてしまう。そうしないためにも、一人一人が注意してマナーを守りましょう」と。

  このカタログには人間の社会というものが発生する原点がある。「自分の好きなことをしたいなら、人のことも尊重しましょう。規則をふやせば、楽しみもへるので、各々が品格をもって行動し、できるだけ規則をつくらないですむようにしましょう」そういうところが。

 各々の欲望を調節して、秩序ある集団をつくりだす。人間が社会をつくる過程がこのような同人イベントの運営においても繰り替されていると思うと、なかなか深いものである。