王様シリーズ

『ひみつきちの王様』

(発行日:2013/8/11, 41p. ,定価500円)

13年夏は猛暑である。夏コミも湿度98%、気温40度、オタクのかもしだす体温と汗によって会場内にコミケ雲ができたという噂である。この暑さは北海道でも例外ではなく、しかも、まりりんとセンセの住むマンションは外壁工事で覆いがかかってしまった。熱中症で倒れる狭霧家嬢、しかし、まりりんは強かった。この暑さに順応したのである。たしか十年前には「25度以下で風邪をひき、30度以上で夏バテする適温の幅の狭いインコ」だったのに。じつは私も最近ごろう様が昔に比べて気温の変化に柔軟に対応できているような気がしたのでオカメインコの奥深さに感心した。しかし、外壁工事、予定と全く違うことやられるの本当に困るよね。揮発性のペンキが部屋にこもると何がおきるか分からない。小さな体の小鳥はちょっとしたことでも、命に関わるから、飼い主はいつもハラハラなのだ。あと、「一個一万円になったもお前が喜ぶなら買ってくるよ」と狭霧家嬢が柿を買いに行くのはその気持ちよく分かった。美味しそうに食べてくれるとホント報われた気持ちがするんだよね〜。

『改築の王様』

(発行日:2013/5/3, 41p. ,定価500円)

まりりんはたくさんの秘密基地(元はゆうぱっくの箱)をもっている。各部屋に設置されていて、それをバリバリこわしていくのが、まりりんの「改築」。のぞき窓をつくり、裏口をつくり、ボロボロになる基地ほど愛されているのだ。興味深いのはまりりんがお休みするまでに決まった流れがあること。まず寝る前のごはんをたべて、基地にはいって、狭霧家嬢が布団に入ったのを見届けると、秘密基地に覗き窓をつくって、入って、「ぴよ」と鳴いて、それが合図で就寝。うちの子はカゴに入ってねるので、こんなはっきりした手順はないが、寝る時間前になると、ごはん→歌って踊る→ごはん→抵抗せずにつかまる→就寝。と流れが決まっている。一日の動きにもなんとなく決まったパターンがあり、それが滞りなくクリアされることで、今日も元気で何事もないことが確認できる。年をとるにつれて、かなりこちらの意図することも読んでくれるようになったし、インコの知能は本当に高いと思う今日この頃。まりりんよ、君の小智慧がどこまで進化するのかわれわれに見せておくれ。

『TVの王様』

(発行日:2012/12/30, 41p. ,定価500円)

まりりんはテレビっ子。テレビに合いの手「なーっ」をいれるくらいノリノリ。狭霧家さんが最近戦国BASARAにはまっているため、戦国鍋TVを一緒にご覧になっている模様。また、「あるふぃーのたかみー」の話も相づちがうてるということは、他のチャンネルもみている模様。すごいなまりりん。ごろう様はご自慢のノドを披露される際にわれわれに合いの手をいれろと命令することはあっても、ご自分から合いの手をいれることはない・・・。まりりんが秘密基地からごはんを、ず、ずっずずずーっ押し出すエピソードがあったけど、うちの子はそのまま床に落としてぶちまける・・。ちなみに年があけて狭霧家嬢はインフルに罹患されたそうですが、今は大丈夫だそうです。みなさんもくれぐれもご自愛ください。

『むぎる王様』

(発行日:2012/08/10, 41p. ,定価500円)

ご存じの方はご存じかと思いますが、まりりんの母狭霧家嬢がまたまた体調を崩され、まりりんは心配していてるかと思いきや、留守のあいだ世話してもらっていたもうとさんと退院した狭霧家嬢をくらべて「どっち〔が飼い主〕?」。そうなのか? そんなんでいいのか? まりりん。自分も半月いなかったら愛鳥に忘れられてしまうのだろうか。でも、「まりりんが寂しい思いをしなかったということだからそれでいい」と狭霧家嬢は男前な発言。今回一番わろたのは、まりりんが「がーっ、ぶっ!」と謎の言葉で怒っているという話題。宇宙と交信しているのかと思いきや、もうとさんの「かーっ、ぺっ」をマネしていたことが判明。愛鳥の前では言葉に気をつけよう!

『まわる王様』

(発行日:2011/05/03, 42p. ,定価500円)

 ←まりりんは、大好きなお客さんをお迎えする時に羽をひらいてぐるぐる回る。我が家のごろう様もご幼少のみぎりには、帰ってきた我々をみるとよくまわってくれたが、最近は人間が決まった面子で、どちらかが必ず側にいてくれるので感動が薄いせいか、回ってくれなくなった。寂しい・・。
 四月の午前三時に「夏ならもう夜明け」ともりあがるまりりん、お風呂に入ってぬれた体を猫のように乾かしてもらうまりりん、ひみつきちを新調してもらってふりかえるまりりん、今回もまりりんのカワイイショットがいっぱい。
 何より嬉しいのが、まりりんカンロクの23才になっても、まったくお歳の影響が感じられず、かわりなくやんちゃなところ。この本の出版直後、狭霧家さんが体調を崩され心配していましたが、今はお元気とのことで、まりりんともどもご自愛いただきたいところです。

『ほっこりの王様』

(発行日:2011/12/29, 42p. ,定価500円)

この表紙の「ほっこり」した表情のまりりんが、今回のテーマです。まりりんの住む北海道は例年になく寒いそうですが、まりりんはサーモやゆたんぽでほっかほか。雪のふる寒い朝、サーモが自動ではいってぽっかぽかになってごきげんでお目覚めのまりりんは、「笑い」ながら遊んでとやってくる。これ分かるなあ。なぜか厳冬のこの時期、オカメインコにとっては春なんだよね。春本番の時とはひと味ちがったノリをみせてくれるんだ。pp.26-28にかけての尾羽の抜ける時のエピソードもオカメ・オーナーの皆様にはなじみではないか。自分の抜けばねにびっくりする時と、スルーする時、その差は何なのか私にも分からない・・・。みんなも早春のオカメインコの豊かな表情を見逃さないでね! さぎりや嬢の体調も徐々に復調してきているよう。まりりん共々今年も元気で活躍されんことをお祈りしています。


『むぎむぎの王様』

(発行日:2011/8/12, 34+8p. ,定価500円)

今回一番笑ったのは、まりりんがオネムになっているのを、「眠いなら寝たら?」と狭霧家嬢にいわれると「全然眠くないよ」としゃきっとして、それに対して狭霧家嬢が「どこの小学生だ」という件。まりりんのねむねむの顔が本当にカワイイ。オカメインコって寝ぐずるんだよね。あと、まりりんの今のごはん内容が分かるまんがも興味深かった。そして、今年のまりりんは灰色と白と黄色と赤の色合いが「ぱきっ」と分かれているのだそうな。狭霧家嬢によるとネクトンのおかげではないかというが、イエローフェイスのオカメインコのチャームポイントはこの色合わせなので、ぱきっと色が分かれているのはうらやましい。

『すっぱーの王様』

(発行日:2011/5/3, 42p. ,定価500円)

題名はスプーンのヨーグルトをなめたまりりんが「スッパそう」な顔をしたのが由来。しかし、何といっても今回の大事件といえば、まりりんのお母さん、狭霧家嬢の入院・手術であろう。二週間の入院生活をへて帰ってきたさぎりや嬢に対し、まりりん、「誰?」これは悲しい。さぎりや嬢はまりりんの顔写真をはげみに療養に励んでいたそうな。まだ少し本調子ではないそうなので、一刻も早い本復をお祈りしております。一方、まりりんはテレビみて踊ったり、ちらしのかげから「こそっ」こちらを覗いたりして、楽しそう。
 まりりんも、さぎりや嬢もこれからも元気で、全国のオカメカ飼いの星となってください。

『自信の王様』

(発行日:2010/12/29, 34p. ,定価500円)「自信の王様+8」A5.8Pのコピー本の付録付き。)

 この「自信の王様」の「自信」は「地震」にかけたオヤジギャグである!!子供の頃は地震にびびっていたまりりんも、今では震度2くらいなら動ぜじない。そういう巻頭まんがが題名の由来。
 でも真夜中の地震はやっぱり怖い。地震がゆれる前からまりりんは察知。そいえば、昔ロンドン大空襲を何日か前に予見して子猫を地下室にうつしたイギリスの母猫がいたよな。生き物は人間よりすぐれた知覚をもつのだろう。逃げる間もないくらい直前の予知だけど。

 今回は+8頁のおまけマンガも入ってます。人間の足で熟睡する話しがのっているが、うちのごろう様もよく膝の部分で羽繕いしているうちに熟睡する。動けないから腰にくるんだよね。

『きゅうりの王様』

(発行日:2010/08/13, 42p. ,定価500円)

各地で観測史上最高気温を更新した今年の異常な暑さ。北海道も例外ではないので、私はひそかにまりりんの健康を心配していた。しかし、狭霧家嬢の見事なお世話により、まりりんこの夏もツヤピカ〜。めでたい限りである。しかも、なぜか羽の間にコザクラインコのように好物のきゅうりをはさんでいたとな。なぜこのようなところに胡瓜がはいったのか。くちばしについたかけらをふりはらって頭越えして背中に着地したのかな? あと、土をくわえて移動して、お気に入りのところで食べる姿を見てみたい。ごろう様は食べ物を口にくわえて移動ってしたことないんだよね〜。でも、十二才になる今年、やはり確実に小智慧はついてきてるので、いつかはやってくれるかも。

『ふかふかの王様』

(発行日:2010/05/02, 42p. ,定価500円)

題名の由来となったエピソードはまりりんの鼻の間にふかふかの羽毛が生えてきたこと。しかし、春になって新聞もぐりを再開したら短くなってきたそうだから、普段はすりきれていた? この外にもまりりんが、止まり木からおっこって狭霧家センセ心配させたら、まりりん、お客さんの気を引くために止まり木からおっこちそうな演技をしたという。こういうのを見ると、本当に頭いいよ、まりりんは。余談ですが、まりりんはネクトンのおかげで最近アンヨが丈夫になってきたそう。うちのごろう様もお子様の頃はネクトンあげていたけど、最近はフォーミュラを召し上がるので、とくに入れていない。

『にゅにゅんの王様』

(発行日:2009/12/29, 44p. ,定価500円)

何と王様シリーズも21作目!いままでのシリーズの中で最長記録を更新し続けている。まりりんも今年で21才。王者のカンロクというところか。2010年もまりちゃんには元気に活躍してもらたい。さて、冒頭にまりりんの額に衝撃のパゲが出現。むかーし八卦鏡にぶつかってパゲができたことがあったけど、またどこかにぶつかったのかしら。でも今回はアザがないというので、大事には至らなかった模様。15pのほしいもとかリンゴとかまりりんの食生活ネタが多いのが、個人的には興味深かった。ごろうちゃんも新鮮な野菜や果物もすきだけど、ふとしたはずみに、一日たってしなしなになったキャベツとかをほしがることもあり、鳥の嗜好はわからん。

天然の王様

『天然の王様』

(発行日:2009/08/14, 42p. ,定価500円)

深夜三時にまりりんの秘密基地から謎の音がする。それはまりりんの朝ゲロ。なんぼ北海道でうすあかるいとは言え、早すぎである。我が家のごろうさまはかなり日が高くならないと朝なきをはじめないので、まりりんの勤勉さが際だつ。そして、衝撃の告白。去年の夏、何とまりりんはテレビの上にとまっていてテレビ熱と夏アツで、熱中症になりかかってへたりことんだとな。お鳥様と暮らしているみなさん、とにかく熱中症はこわいです。こまめにお鳥様のお部屋の温度設定を気をつけて。個人的に今回のまりりんベストショットは9pです。どんなポーズかは見てのお楽しみ!

ちゃぶ台の王様

『ちゃぶ台の王様』

(発行日:2008/05/03, 42p. ,定価500円)

うちのごろうちゃんは気の乗らない時にゴハンをもってこられると、くちばしでゴハン箱のふちをくわえて、思い切りひっくりかえす。今回の表紙マンガにより、まりりんもこれをやることが分かったことから、これはどうもオカメインコに普遍的な行動らしい。「オカメインコのちゃぶ台返し」と勝手に名付けることとする。p.41ページにあるまりりんの様式美(詳しくはかって見てね)を見てて思いついたが、我が家のごろうちゃんは人を呼ぶ時は右足を挙げるが、おいでの時には左足を挙げる。彼らにも利き腕ならぬききアンヨがあるのだろうか。

『もしもしの王様』

(発行日:2008/12/30, 42p. ,定価500円)

まりりんが自分の羽をくわえて、ペッとすてて、それをお客さんに拾わせる。もちろんそれはエンドレス。うちのごろうちゃんもチラシでよくやるけど、これいつまでも楽しく続けるんだよね。そしたら狭霧家嬢「拾ってあげなさいあんたが倒れるまで」。そこにオカメインコがいる限り、彼らの位が一番たかい。それがオカメインコ教。二十歳になってもまりりんは子供のように喜怒哀楽が激しい(p.31)。その理由を知りたかったら、「もしもしの王様」をどうぞ!

『かわいいの王様』

(発行日:2008/08/16, 42p. ,定価500円)

まりりんのはたちのお祝いに、今回は表紙が細かい花柄のうきだし模様がはいってます。 「何か特別なことをする?」と狭霧家センセイに聞かれると、「ちがうことされるとこわいから」と淡白に応えるまりりん。そうだよね、いつもと同じが一番。p.16で「まりりんのエンビ服がみぢかくなっている」って、なかなかいい表現だと思った。ノーマル・オカメインコの羽って、タキシードみたいだもんねー。これからも、長生きしてくれ。ロングリブ、まりりん!

大人の王様

『大人の王様』

(発行日:2008/05/03, 42p. ,定価500円)

まりりん、ついに今年二十歳。成鳥式おめでとう! 大人になったまりりんは机の下にだってもぐります。禁止されているからこそもぐります(笑)。危ないので段ボールでバリケードをつくるさぎりや嬢。楽勝で突破して「きょーっ」と喜びの声をあげるまりりん。狭霧家嬢、つぎはパンダのぬいぐるみでバリケード。いつか突破を誓うまりりん。がんばれ(笑)。五千円でかったマウスも次の日にはまりりんがほぐして四本分割だ。オカメインコがくれ、といったら何でもあげるのが、オカメ飼いのおきて。ロングリブ、まりりん!

『すいっちの王様』

(発行日:2007/12/29, 41p. ,定価500円)

右のび〜、左のび〜に続いて、大技の下のび〜をするようになった、来年成人式のまりりんは羽繕いも進化している!!今回は一つ一つのエピソードが長い。さいきんまりりんがモウト氏になついているため、狭霧家嬢は激しく嫉妬。それをおもしろがったモウト氏は「羽繕いしているまりりんのとさかが耳にはいった〜」とか「羽でつっこみをいれられた〜」とかのろけまくり。きまぐれなオカメインコは、人間の心をもてあそぶのだ。

『やさいの王様』

(発行日:2007/8/17, 41p. ,定価500円)

ことし19才になるまりりんはやさいが大好き。いまは、きゅうりにはまっている。うちのごろうちゃんは、子供の頃はずいぶん偏食だったが、今はえだまめ、きゃべつ、インゲンまではいただくようになった。いろいろ食べるようになってから、体がしっかりしてきたので、やはり野菜は大切。いつかきゅうりも食べるようになって欲しい。pp.5-8までのあいだ、人間の肩に泊まって、ぬれた髪の毛をでたりはいったりして、水浴びするまりりんの姿がかわいい。にゅ、しゅ、にゅ、しゅ、と出たり入ったり。

 

『お約束の王様』

(発行日:2007/5/3,34p.,定価400円)

 まりりん本の表紙と裏表紙のマンガは裏表で話がつながっており、大体よくまとまったかわいいエピソードがとりあげられる。今回は深夜であるにもかかわらず、FAXの音にこたえ、かごからでてきてFAX送信を見守るまりりんが描かれている。「鳥は夜は寝なさい」。あと、笑ったのが、「とんび」のエピソード。イカのくちばしをみて、まりりんのくちばしを指さして笑うGモウト氏に対し、狭霧屋嬢がまりりんに「ごめんねバカで」と謝ると、まりりんが「まったくだ」(笑)と答えるのが、オカメインコなら本当にそういいそうでキュート。

『あごひげの王様』

(発行日:2006/12/29,42p.,定価500円)

 オカメインコは、羽繕いのあと、抜けた羽が顔にくっつくことがある。そうすると、ものすごくイヤがって、羽にこすりつけてとろうとし、それでもとれないと、突然とびたって大旋回して風圧で飛ばそうとする。人間がとってあげればいいじゃない、と思うかもしれないが、まったく触らせてくれない。それが今回のテーマ。でも、まりりん、なぜか紙カスはくちばしについてても気にせず「ふんふん」いいながらも、そのままに歩き回っている。これが、かわいい。あと、テレビがついていると必ず「どまんまえ」に陣取ってみるまりりんも可愛い(.33ページ)。ちなみに、うちのごろうちゃんはテレビにまったく興味をしめさない。でも紙カスは顔についたらちゃんととる。

『イカス王様』

(発行日:2006/8/11,42p.,定価500円)

 高周波でカミナリをいちはやく察知し、人間にすりよってくるまりりん。きゅうりが「おいしい」と気がついて人間の顔をじっとみるまりりん。足下に猫のように体をすりつけてくるまりりん。レバノンではなくパソコン机下で狭霧屋嬢となわばりをとりあって紛争を起こす、まりりん。どれもかわいいぞー。まりりんが暑い日に土をよく食べるというエピソードは、うちのごろうも夏になってからわりあいよく土を食べるので興味深くみた。鳥は汗をかかないけどやはり夏になるとミネラルが足りなくなるのかな。私の今回の一番のお気に入りは41ページのまりりんの「あきれた顔」。人間のつまらないギャグに「ふう」とためいきをついてとことこ去っていく姿は18歳の風格十分である。

『新聞の王様』

(発行日:2006/5/4,34p.,定価400円)

 まりりんが重ねた新聞をほりさげて、ふかふかの巣をつくっていくお話がメインである。そのふかふかさは三コマにわたって描かれた、人間のおいた手が、ふか、ふかふか、ふかふかふか〜、と沈んでいく表現によって雄弁にものがたられている。まりちゃんが、ふかふかの新聞かすの中でくつろいでいる様が思い浮かんでほほえましい。
  うちのごろうもティッシュボックスと赤穂のたべ殻でふかふかになった床に腰を下ろして寝るのがすきだ。絶対このふかふかの側ではフンチをしない。よく鳥に下のしつけはできない、という人がいるがあれはマチガイ。もう一つ印象に残ったのは、発熱中の人間がすきで、病中の人によりそってくるというエビソード。うちのごろうは暑苦しいとよってこないから、個々鳥によって個性があると気づかされる。

『あいさつの王様』

(発行日:2005/12/29,41p.,定価500円)

 屈伸をする人間をみて、それを手伝おうとしたまりりんは、そわそわ行ったり来たりしたあげく、最後は背中にとびのっておしてくれた。心温まるエピソードである。100gの体重では人間の背中を押す力は実際にはないものの、気持ちは人間の体操に参加しているし、押してもらっているんだよね。そして独断と偏見による今回、一番かわいいいまりりんの絵は、綿毛が眼についてムカついたまりりん(p.8)。また、一番かわいいまりりんの心の台詞は「だからはがそうよ。はがしてあげるよまりが」というやつ。オカメインコのいたずらな性格をよく示している。今回はいつもと比較してやや長いストーリーが多く、読み応えがあっておもしろかった(満足)。

『やるきの王様』

(発行日:2005/8/12,41p.,定価500円)

 引越の王様に引き続いて、まりりんをいっそう可愛くみせる豪華なカラー版。裏表紙に描かれたまりりんの広げたツバサはノーマルのツバサの美しい模様をよく表現している。まりりんの縄張りが仕事部屋全体に拡大し、なわばりをまもるためには戦う気満々なのが今回のタイトルの由来。人間は仕事をとるのか、それとも、オカメインコをとるのか?ちなみに、我が家のごろうはまりりんと同じノーマル・オカメインコであるが、縄張りの主張はまりりんほど激しくはない。後書きでセンセが諸般の事情から次からはデジタルに移行するかも、とおっしゃっておられるが、ケンショー炎の悪化でないことを祈る。今回のお気に入りの一言はまりりんが騙されて篭に入れられて「しまった。いつまでも続くと思うな」という一言。きかん坊のまりりんの性格がよくでています。

『花の王様』

(発行日:2005/5/3,42p.,定価500円)

 「花はきらいだが、グリーンは好き、そこそこ風流なオカメインコまりりん」というタイトルマンガにちなんだ命名。今回ハートをざっくり捕むのは、20頁で宇宙と交信するまりりんのお姿。「ぽーぽー」と着信音までならすまりりんは、きっと宇宙の真理と合体しているに違いない。22頁に記されているように、このまんがが書かれた時点で、まりりんはベッドの上の秘密基地を放棄していたのだが、狭霧家嬢の情報によると、まりりんはさいきん、再びこの基地に拠点をうつされた模様である。あと、南部せんべいネタについての続報も一つ。まりりんはサービスでこれみよがしにさしだされたおせんべはたべないが、植木鉢になにげにおいたせんべいは食べるとのこと。猫も鳥も、シチュエーションによって、食べたり食べなかったり画あるのは、野生の本能の残滓だろうなあ。

『引越の王様』

(発行日:2004/12/29,42p.,定価500円)

 04年冬コミのレポートにも書いたように、狭霧家嬢の都合によりまりりんが新しいおうちに引っ越した。その時のお話である。もう16才のまりりんはこの激動の日々にも動じず「漢」(オトコと読む)であることを示す。私は17ページで、気を遣う狭霧家嬢に対してまりりんが「何だかいたれりつくせり」「やっばりまりのみりょくのせいかな」と思っているところが好きだ。うちでもそうだが、オカメインコはとってもエラソーなので、人間はオカメインコについつい尽くしてしまう。うちに限らず、鳥を飼っている人が自分の鳥に対して皇室に使うような敬語を使っている人は多い。これが猫や犬だと、人間がイニシアチブをとり、動物の側から人間に愛を乞うという形になるから不思議なものだ。やはり、オカメインコは本当に偉いのかもしれない。

『はんさむの王様』

(発行日:2004/8/14,50p., 定価600円)

 表紙に題名の由来となった「まりちんははんさんむさん」の踊りがのっている。今年の夏は暑い。北海道のまりりんのおうちでも扇風機を購入することとなった(p.36)。かしこいまりりんは、みなれないものの出現に逃げるも、三日目には馴れた。そう、オカメインコの認識能力はスゴイ。私が某韓国俳優のポスターを貼った時にもごろうはすぐに抗議した。大日如来のポスターがペ・ヨンジュンになったことを即座に認識したのだ。本書のベストカットは29頁の「バカじゃないのこの人」といっているまりりん。あと、18頁の極大まりキック。

『ねむねむの王様』

(発行日:2004/5/2,42p., 定価500円)

 この本のベストカットはと聞けば、誰もが一致してp.25ページの"涙目のまりりん"(イメージ映像)をあげるだろう。もう、愛くるしいくてどうしたらいいかわかんなくなるぞ。また、連作、p.33-39もかわいい。朝昼晩とちゃっちゃと遊んで寝て、遊んで寝てを繰り返し、その切り替えの合間ごとに、眠気の遊び気のはざまでぐずりだす姿には人間の子どもが重なって見える。ああ、かしこい。また、お気に入りのマットやフリースをしまわれたまりりんが、狭霧家嬢に抗議をし続け、狭家嬢がついにその原因に気がつくまでの話も二人のコミニュケーション能力の高さを示していて興味深い。

『歌う王様』

(発行日:2003/12/29, 50p., 定価600円)

 題名の由来となった歌うまりりんが表表紙と裏表紙につながる漫画で書かれている。嵐の夜、マンションの中程の階にある狭霧家嬢のご自宅はなぜか雨漏り。その最大の被害は、湿気でまりかみ板がはずれてしまったこと。その時のまりりんの「おこるよ、あちこち噛むよ」という台詞にはわらった。今回はこの手のまりりんの心の声にかわいいものが多い。狭霧家嬢のご母堂がまりりんの遊び場を封鎖すると、怒ったまりりりんが羽を広げて「まりは、どーしたらいいかわからない!」と怒りの大旋回。その遊び場を再び使えるようになると「遊んで。ゲンコーなんか気にするな」といってくる。これを人間の妄想と思ってはいけない。今回狭霧家嬢からまりりんの動画を戴いたが、本当にきゅっきゅっとなき、目で人間に合図しながら歩いている。すごいよ、まりりん。

『威嚇の王様』

(発行日:2003/8/16, 50p., 定価600円)

 王様シリーズが始まりそうな予感。←表紙のマンガは裏表紙のマンガと対になっているのだが、なんとまりりんが15才にして家長としての自覚が芽生えて遙か遠くの烏家の中から威嚇したとのこと。オカメインコが家長だなんて、なんてステキな家庭だろう。でも、果たしてそうなのか。我が家のネコもむかしは小心者だったが、18才の今、近所の若い雄猫に喧嘩をうるようになった。これはつまりだな、家長の自覚がめばえたというより、成長して賢くなった生き物が、人間が側にいたら怖いモノはないことにきがついたんだよ。ははは。あとpp.19-20のまりりんの、さあ、さあさあ、と遊びにさそいにくる連作がモーレツにかわいい。いいなあ、まりりんは。うちのごろうはこっちがのせないと遊んでくれない。

 

『遊びの王様』

(発行日:2003/5/3, 42p., 定価500円)

 狭霧家嬢の腱鞘炎が快癒されたのか、まりりんのおめめが手書き線にもどって個人的にはとてもうれしい一作。狭霧家嬢の母上が転んでけがをされて、「弱った生き物が大好き」なまりりんがさらにそれを痛めつけようとねらっているという一作は先生の近況がわかることもありオモロイ。人間が痛がって叫ぶのがおもしろいんだよね。オカメインコにとってわ。まりりんは、バンダナや卓上ほうきを加えてはふりとばしているけど、ごろうはボールペンと牛乳パックをふりとばす。ちなみに、まりりんはテレビ好きだが、ごろうは興味ないみたい。パソコンのカーソルも追わないし。個性ですなあ。

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