04年コミック・シティ・レポート

「恐るべしグレート・マザーの巻

(2004年5月2〜3日 in 東京ビックサイト)


やってきました、今年もゴールデンウィークの鼻、もとい"華"スーパーコミックシティの開幕である。今回も例によって最終日の閉場間際の訪問となった。今回はちょっとプライベートがごたついていたことから、いきなりの大チョンボ。狭霧家センセに貢ぎ物をと思って本屋さんで財布を開けたらレシートばかりでお金が入ってない。しかも、コンビニにいってお金おろそーと思ったら五月二日から五日までは現金の引き出しはできない、との貼り紙がしてある。どーすんだよ。コミックシティは入場料にあたるカタログ(1000円)もかわなきゃなんないのに。会場に入れなかったらレポート以前の問題だよ。

 思えば最近電車はパスネット、スーパーはクラブキュウポイント、デパートはヴィザカードと、何でもかんでもカードで払うことから、現金をもたなくなっている上、休日でもコンビニで手数料なしで現金をおろせることから、休日前に財布に現金を入れるという習慣すらなくなっていた。なんでゴールデンウイークという最も消費をする時に、出納をとめるんだよ。コミックシティは現金精算なのに〜(泣)。というわけで、みなさん、コミックシティに参加する際には、現金の準備を忘れずにね。

 なけなしの金をはたいてまりりんのスペースMEIWAノート事務局にたどりつくと、さっそくまりりんの新刊『ねむねむの王様』(500円)を手にする(書評については→をみてね)。それから、今回は狭霧家センセより、まりりんのヘルスケアを取材させて頂いた。

 まりりんは今年で16歳、もちろんバリバリに元気な男盛りである。その健康の秘密はグレートマザー狭霧家嬢によるまりりんの心身に及ぶ的確なお世話にあったのである。

 まず、精神面でのケアということで、私のみが知るグレートマザーのエピソードを紹介しよう。我が家のごろうが体調を崩した時、動揺しまくって電話をかけてきた私に対して先生は

「飼い主さんが取り乱したらそれがごろうちゃんにも、獣医さんにもつたわって状況はもっと悪くなりますよ。苦しんでいる姿を見ていられないというのは人間の都合でしょ。飼っている鳥が病気になるのは人間の責任なんだから、飼い主には病気を直してあげる義務がある。だからそのためにはどんなにつらくても平常心でいなさい」と喝破された。

 このグレートマザーの肝の据わった看病で、まりりんはいままで幾多の困難をのりこえてきたのだ。しかし、わたしは人間ができていないので、いくら叱られても、動揺はとまらなかった(そしてやせ細った)。

 また、身体面でのケアはこれはまりりん本で多く語られてきたことである。とりあえず、多彩な食生活の維持と衛生管理と温度管理の三つにまとめて以下に紹介しよう。

 

 まず、写真1は今回のまりりん本でも紹介されたダチョウ用塩土である。これはセンセがお住まいの札幌近郊にある遊楽バードパークで購入したものだそうである。写真2は遊楽バードパークで特別に頼んでブレンドしてもらった「鳥のおやつ」である。まりりんは、シード類はカナリヤシードが一番好きで、季節の変わり目とかで体力が落ちやすい時には、このカナリヤシードにフォーミュラー(写真3)をまぜてあげているそう。

 次に、衛生管理である。今年の春、大分と京都で鳥インフルエンザが発生して多くの尊い鳥の命が失われた。そのパニックの中でウイルスに罹患もしていないのに自分の飼い鳥を「処分」した無責任な飼い主も数多くいた。それとは対極に狭霧家嬢はとにかくまりりんを外の世界から入ってくるウイルスから防御することを心がける。まず外から家に入るときには、上から下まで着替えて、とくに靴の中で雑菌の繁殖した靴下をぬぎ、足を洗い手を洗わなければまりりんを触らないそう。あと狭霧家嬢はパコマという名の消毒薬をときたま使用して篭や人間を滅菌するそうな。たしかに、ここまでやれば、こんなご時世でも安心である。

 最後に、温度管理である。オカメインコは寒いのも苦手だが、暑いのも苦手。羽をもちあげてはあはあ口をあけてあえぎだしたら、加熱しすぎて熱が出ている証拠。こういう時にはあんよだけでも水につける、あるいは水を入れたペットボトルを凍らして側に置くなどして熱をさましてやらねばならない(でないと熱中症でえらいことになります)。また、風邪をひいて体温のさがった鳥には逆に暖房をいれて暖めてやるのは当然。飼われている鳥は自然の鳥にくらべて遙かに虚弱なので、とにかく気を付けてあげなければいけないそう。

 昭和最後の年に生まれたまりりんは今年十六歳の男盛り。

 狭霧家嬢いわく「決して丈夫な子ではなかった」まりりんが、ここまで立派になれたのは、やはりグレートマザーの力である。われわれもグレートマザーをみならって我が家のインコ様を健やかに、愛らしく、育て上げようではないか。そのためにはまず人間が精進である。修行である。

 MEIWAノート事務局のアニパロ本。「これ何というアニメのどんなパロディですか」と聞くと、「知らなくていい」と言われた。何かすごい本らしい(笑)。