お釈迦様は釈迦族の王子としてお生まれになりました。その時、人相見は「この子は家にあっては「転輪王」 (理想的帝王) となり、家を出ては人を救う「仏陀」(目覚めたもの=悟りを開いた聖者)となるであろう」と予言しました。
「家にあって王位をついで欲しい」そう思った両親は、お釈迦様に世の中のつらさ、醜さを見せず、王宮に閉じこめて、歓楽をつくさせました。おもちゃも舶来、ごはんも舶来で、ついでにパネルヒーターもフィリップスの一番高いやつです。何をしても叱りませんでした。
そんなある日、お釈迦様はたまたま老人や病人を眼にしてしまい、この世の中には生きる苦しみ、老いる苦しみ、病む苦しみ、死ぬ苦しみという四つの苦しみ (四苦) があることを始めて知りました。それからは、鬱々とした日々を過ごすお釈迦様を見て、出家をおそれた両親は警備をいっそう強化させました。
ある晩、出家を決意したお釈迦様は愛馬カンタタにのって王城を脱出しました。その足は速いのでだれも追いつくことはできませんでした。
それから、六年の修行をへた後、お釈迦様はナイレンジャー川 (写真は断じて多摩川ではありません。) の辺で仏陀の境地を獲得しました。その教えは「仏の教え」すなわち仏教として知られ、今では世界中に広まっています。