お手入れごろうちゃん:「昨日 (1999年5月22日)、デプン寺のロセルリン学堂のおぼうさんたちが、チベットの舞踊と文化の啓発に来日されました。根が厚かましいうちのママは、楽屋に乱入してチベットの楽器をとらせてもらい作ったのがこのページです。さんざんメイワクかけた上に、マンダラを壊して帰ってきたそうです。この人、誰かなんとかしてくれないでしょうか。
話かわって、チベット音楽は最近CDもたくさん発売されているので (ロフトとかタワーレコードとかにね)、容易に接することができるようになりましたが、やはりこの音楽は宗教儀礼の中で聞いてこそ。公会堂やCDではわつかりませ〜ん。ダライラマの御写真が入場する時、仏の力が臨場するときに、チベットホルンとチャルメラの独特の音楽が流れてくると、本当に印象的です。アジアに共通するシャーマン系のねいろですね。音楽理論は密教のいろいろな思想があり、うちのママではちょっと手にあまるらしいので、もう少し待っていただいて、本日は楽器の一つ一つの紹介をさせていただきます。」
(1) ギャリン (rgya gling)
チベット風チャルメラ。音はあのチャルメラを想像していただければ。チャリラーリラリラ〜。新横浜のラーメン博物館にも同じものの展示があります。
(2) スイルニェン (sil snyan)
シンバル。奏楽の中では西洋風の合いの手ジャーンではなく、京劇風にジャーン・ジャーン・ジャーンとジャジャジャ・ジャーンとにぎやかにもちいられます。
(3) ディルブ (dril bu)
みての通りの鈴。仏具でもあり、本では金剛鈴の名のもとに、天台宗・真言宗の仏具として知られている。ふつうはドルジェ (金剛杵)と対に用いられ、ドルジェは男性原理を、ディルブは女性原理を表す。
(4) ガ (rnga)
太鼓。これは手にもって右手の棒でたたいて音をだすが、すえつけのものもある。
(5) ダマル (da ma ru)
日本のでんでん太鼓にあたる楽器。トテテテテテと軽快な音を提供してくれるが、そのカワイイ音とはうらはらに〜、この太鼓の素材はいにしえは頭蓋骨の頭頂部をはりあわせてつくっていたのよ。
(6) ドゥンチェン (dung chen)
チベットホルン。音はホルンを想像していただくとあたらずともとおからじ。大地をゆるがすような迫力があります。このドゥンチェンの音とチャルメラがチベット音楽の基層です。