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チベットの開国伝説



 チベット文化は、医学であれ、建築であれ、天文学であれ、すべて仏教の思想に強い影響を受けています。仏教はチベットが国の形をとりだすと同時にインドと中国から伝わってきました。そして今にいたるまでチベット人は仏教を重んじ国是としています。そのチベット仏教の由来をチベット人自身がどう理解しているかを知るために、本欄は、チベットの開国伝説の紹介をもって始めたいと思います。


太古の昔、チベットの都、ラサの地は無間地獄であったと言われています。
観音様は、この地の人々をすべて救うまでは自分の安寧は一瞬たりとも求めない、との誓いをたてました。
 ある時、観音様がマルポリの岡の上からラサを見ると、まだまだたくさんの人が見えたので、絶望のあまり両目から涙を流されました。
 すると、一粒は緑ターラ、もう一粒は白ターラという美しい女性の仏様になりました。
その後、観音様はチベットの地に仏教をつたえる時がいたったのを知り、光を放ちました。その光はチベット王妃の腹にはいって、ソンツェンガムポ王が生まれました。

そして、観音菩薩の二人の妃、緑ターラと白ターラは、それぞれネパールの姫、ティツゥン妃と中国の姫、文成公主として生まれました。

ソンツェンガムポ王はネパールからティツゥン妃を娶り、中国からは文成公主を娶りインド仏教と中国仏教をチベットにもたらしました。
文成公主が中国から将来した釈迦像は、今でもラサの中心大昭寺にあって、最も信仰を集めています。
ダライラマはソンツェンガムポ王の転生者として、今でもチベットの地を導いています。


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