「あ◎」のカタチ 

『 「あ・うん」のカタチ』

(発行日:2002/12/25, 74p., 800円)

「あ・うんの呼吸」と言えば、ぴったり息のあったことの譬えである。つまり、このタイトルはセンセとまりりんがあ・うんの呼吸で、楽しく生活していることを指している。センセはまりりんの表情から、まりりんはセンセの表情から「あ・うんの呼吸」で相手の気分を読み取る。まりりんは「あ・うん」の呼吸で、バッグやセンセの頭にフンチをしてセンセのお出かけを阻止する。また、まりりんが床をつついてこっちをふりむけば、センセにはそこにいつもあった新聞をまりちゃんが探していることが「あ・うん」の呼吸で分かる(36-37頁)。二人はこんなに息ぴったりだから、まりりんはまばたきがわかるくらい近くまでセンセにすりよってくる(24頁)。ほのぼの。

『 「あいそ」のカタチ』

(発行日:2002/12/28, 42p., 500円)

「あいそ」とは、まりりんが人間に「しょーがないなあ」とつきあってあげる時のご様子を指す。たとえばである。まりりんは電話の呼び出し音が好きなので、電話が鳴るとすぐに電話口に飛んでくる。しかしある時、彼はオネムだった。電話がなつたのでセンセが「ほらいいの?」とまりりんに注意を向けると、まりりんは「おあいそ」にくちばしを「ちっちっ」とならすだけ(pp.22-23)。こういう場合のことですね。うちのごろうは「おあいそ」をしてくれない。自分が遊びたい時はさんざんつきあわせるくせに、こっちが遊びたい時には、どんなにお気に入りのグッズでゴキゲンをとっても、無視だよ、無視!!

『 「あはは」のカタチ』

(発行日:2002/8/9, 98p., 1000円)

今回の「あはは」とは夏の暑さでムンムンしているまりりん(略してまりムン)のハイなありさまを現したお言葉。ムンムンのまりりんは、お鼻が真っ赤になって、「うふふふふ、私を捕まえられて〜?」と後をみながら走り去る、浜辺の恋人達状態となる。「こんなに楽しいから一緒に遊ぼう?」(10p)こう言われて遊ばない人間は飼い主として、いや、人として失格であろう。それくらいオカメの「あはは」はスゴイのだ。自分の好きなおせんべいを袋語とひっぱってきて「開けて」と見上げたり(pp.51-52)いやがらせに刺身の上に着地したり(pp.80-83)、まりりんの頭のよさを示すエピソードも必見だ。

『 「あのね」のカタチ』

(発行日:2002/5/3, 74p., 800円)

今回一番笑ったところ。28ページでまりりんがご飯を食べている後ろ姿に、「ハンサムなうしろすがた」とキタナイ字(ごめんなさい)でト書きが入っていた。こういう思わずいれてしまったト書きは、センセが本当にまりりんを可愛く思っている気持ちが伝わってきて笑える。実際カワイイんだよ、オカメインコの後ろ姿は。とくに後頭部から肩の線にかけてが。あと、羽がわりで風切り羽がぬけたまりりんがとべなくてブルーになっているのが興味深かった。うちのごろうは羽が二三枚ぬけても、体育会系なのでぶぶぶぶと変な音たててむりやり飛んでいる。同じノーマルオカメインコでもやはり個性があるなあ。

『 「あんよ」のカタチ』

(発行日:2001/12/29, 81p., 800円)

「あ」、「あーん」と続いて今度は「あんよ」。オカメインコの足跡の可愛さは筆舌に尽くしがたい。一緒に昼寝していたら私の膝の内側にごろうの足跡が残ったのだが、それはプリティなバッテンorエックスマークであった。この「あんよ」の運びが、センセによればノーマルと白では違うのだそうな(pp.78-80)。ノーマルの「あんよ」の音は、ぺたぺたぺたで、白はカッ、カッ、カッ。この音の差は土踏まずをあげているかいないかによるのではないか。そういえばごろうちゃんは、ぺたぺたっ、とあるいている。他にも、まりりんの「間」を描いた一作は私のお気に入り。爪楊枝で遊んでいてそれを落としてからひろうまでの「間」を秀逸な画面構成でみせます(pp.12-13)。

『 「あーん」のカタチ』

(発行日:2001/8/11, 74p., 700円)

 「あーん」も、まりりんのお口のカタチがタイトルになったものである。わたしのお奨めシーンをいくつかあげると、センセの頭にとまろうとしたところ、センセが前にかがんでとまりそこなったまりりんが、お怒りの表情でふりむく17頁。イグサ*ラグに「し、知らないものが」とショックを受けるまりりんに、「うそ、前からあった」とセンセがつっこむ34頁。ポーズをとりながらほほえむ64頁のまりりん。などなど。しかし、なんといっても4-6頁冒頭のネコあるきの横イドーはあっかん。うちのごろうはなぜしないのだろう。しくしく。

『 「あ」のカタチ』

(発行日:2001/5/4, 66p., 700円)

 「あ」のカタチとはご存じ、まりりんのお口のカタチ。「あ」の時のまりりんは笑顔の場合と、お怒りの場合がありますが、いずれも人間に甘えている顔。本編でスゴイと思ったのは、狭霧家嬢がまりりんの気持ち、たとえば、マグカップだせ、水浴びさせろ、などを、まりりんとのアイコンタクトのみでくみとっていること。わたしはまだまだ修行が足りないので、見当違いのことをしてはごろうに怒られている。60頁には狭霧家嬢が書き損じのまりりん原稿を捨てられないというエピソードがあったが、私も、ごろうをとったデジカメの失敗作が消せない。本来デジカメは取り直しの利くことが利点であるにもかかわらず、どんなぼけぼけ映像でも捨てられない。結果、パソコンにはぼけぼけ映像が満ちあふれ・・・・。

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