チベット仏教文化圏に入ると、峠や橋や都の入り口にはタルチョー(絹旗の祠 dar lcog)と呼ばれる、色とりどりの旗がかかげられている。村に入ると一般家屋の庭や屋根、いたるところにこの旗ははためいている。
その形状は丁度運動会の万国旗のようであるが、旗に印刷されているのは経典や仏像である。これは一種の護符でこの旗が風にはためくことによって、そこに印刷されている経典の功徳が全世界にいきわたることを祈念しているのである。
中心に馬の絵をおき四方に虎・獅子・ガルダ・龍を配したものを特にルンタ(風の馬 rlung rta)という。モンゴルでこの旗をヒーモリ(kei mori)というのはこのチベット語からの直訳である。その起源は定かではなく、中国思想の四聖獣の影響をいう人もいる。
菩提心のある人はこの旗をダウンロードして何枚もの五色の紙に印刷して庭にかかげよう。