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秋の男前


 ごろう様は今「秋の男前」。

 換羽も終わり、アンヨもつやつや。冬を前にしてちょっと太め。 アンヨを高速に動かして顎をかいている姿は、バイオリンを弾く貴公子のよう。それによく見ると、顎を掻いているアンヨの先からは脂粉(健康の証)が音符のように、細い一筋の帯となって秋の光の中を流れていく。  オカメ親にとって我が子の健康を実感できる至福の瞬間である。
 この感動で一句ひねりたい。しかし、自分根っからの散文派。

  オカメインコで六文字、羽繕いで五文字くって、17文字のうちあと五文字しかない。  てか、こんな考え方している時点ですでに詩心なし

  そうだ、こういう時こそダンナに役に立ってもらおう。うちは二人で学者をやっているので、家中にチベット語や英語や日本語の本があふれかえっていて、趣味の本をおくスペースはない。私はどんなに本を買いたくても耐え難きを耐え、忍びがたきを忍んできたのに、うちのダンナと来た日には、空気を読まずに専門とまったく関係ない万葉集だの、句作の本だの買ってくる。  なのでごろう様をお題に句作をさせることとする。で、詠んだのがこれ。

 
 第一句は、ごろう様の秋の気持ちね、

第二句は、顎カキ脂粉の情景を歌ったものね。 て、マニアックすぎて誰にもわからんわ。

このカワイイつやつやベイビーも今年で十二歳。そろそろ中学受験を考えなきゃ。
なんてね。
「オカメにゃ学校も〜、試験も何にもないっ♪」(ゲゲゲの鬼太郎のテーマで)
というわけで、ごろう様が我が家に興し入れしてから、もうすぐ十二年。ごろう様と私がいまここで感じている幸せが、世界中のオカメインコとその親御さんたちにおいても万万年続かんことを祈願します(チベット風にまとめてみました。)。

 ところで、八月一日にお輿入れした茶トラの子猫るりは、ほぼ大人になりました。おてんばで、私の手も足も傷だらけで、ふすまはビリビリ、網戸はやぶられ、あまりにすごいので、コロンビア大学の某先生に用があってメールしたついでに「今、子猫をお迎えして大変なんですう」と訴えたら、その返信。
私の妻(弁護士さん)は野良猫を処分場から救いだすNPOをやっていて、今40匹の猫が家にいる。ハードな生活だ」だって。
失礼しましたあ。さすが、アメリカ。スケールが違うね。つか、彼もチベットの研究者なので仏教徒として一切有情の救済をやっているのかも。


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